「せっかく海外へ仕事に行くなら、少し足を伸ばして観光も楽しみたい」
経営者の方なら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。
今回は、役員が海外渡航した際に「プライベートの旅行費用が混ざっている場合、どこまで経費(損金)にしていいの?」という疑問にお答えします。
たとえば、「往復の航空券代や現地の移動費は経費になるのか?」といった具体的なポイントを見ていきましょう!
まず、法人が役員の海外旅行代を出すとき、経費として認められるには2つのハードルがあります。
1. その旅行が、会社の業務を行う上でどうしても必要なものであること
2. その金額が、通常必要と認められる範囲内(世間一般の常識の範囲)であること
この2つをクリアしていれば、旅費として会社の経費に計上できます。
もし、税務署から「これは仕事とは関係ないよね」と判断されてしまうと、その分は「旅費」ではなく、その役員への「給与」として扱われてしまいます。
そうなると、会社側で経費として認められないケースが出てくるだけでなく、役員個人にも所得税(源泉徴収)がかかってしまうというダブルパンチになりかねません。
具体的には、以下のようなケースは要注意です。
● A:明らかに仕事に関係ない観光の費用
● B:仕事に関係あっても、あまりに高額すぎる費用(豪華すぎるホテルなど)
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では、税務署はどうやって「これは仕事だ」と判断するのでしょうか?
これは、単に「仕事です」と言い張るのではなく、以下のポイントを総合的にチェックされます。
● 旅行の目的(何をしに行ったのか?)
● 旅行先(なぜその場所なのか?)
● 旅行のルート(仕事に無駄のない経路か?)
● 旅行期間(仕事の内容に対して長すぎないか?)
● 観光旅行の許可で入国している
● 旅行会社が企画する一般的な「団体ツアー」に参加している
● 同業者団体などの主催でも、内容がほとんど観光目的である
※ただし、ツアーの一部にどうしても外せない商談や視察が含まれている場合は、「その仕事に直接かかった費用」だけを抜き出して経費にできる場合もあります。
「3日間は商談、残り2日間は観光」というようなミックス出張の場合、どう計算すればいいのでしょうか。
原則として、「仕事の期間」と「観光の期間」の比率などで計算します。観光にあたる部分の費用は、役員の「給料」として処理することになります。
ここが節税のポイントです。
もし、海外へ行く直接の動機が「商談や契約」などの仕事であれば、ついでに観光をしたとしても、往復の航空券代(仕事の場所までの分)は全額経費として認められます。
「仕事がメインの目的」であれば、移動のための基本的なコストは会社が持っていいですよ、という考え方ですね。
海外渡航の経費は、後から「仕事でした」と証明するのが大変な場合もあります。
● 日程表や商談の議事録を残しておく
● 仕事とプライベートの境界線を明確にする
こうした「予見的な準備」をしておくことが、スムーズな節税と健全な経営につながります。
もし、「今回の出張プラン、経費にできるかな?」と不安に思われたら、いつでもお気軽にご相談くださいね。
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