山中潤一郎税理士事務所

法人設立(法人成り) 資産引継ぎの解説

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法人成り 資産引継ぎの解説

1. いくらで引き継げばいいの?(引継価額)

個人から法人に資産を移すとき、一番気になるのが「値段」ですよね。

(1)法人のルール:基本は「時価」だけど「簿価」もOK

税務上の原則は、その時の時価(中古市場での価格など)で受け入れることになっています。

ただ、実務上は「帳簿上の残高(未償却残高=簿価)」で引き継ぐことも認められています。わざわざ市場価格を細かく調べなくても、今までの帳簿の数字をそのまま使えるので、事務作業もスムーズです。

【注意ポイント】

中古トラックなど、明らかに市場価格が高騰しているような資産については、原則通り「時価」で処理する必要があるため、少し注意が必要です。

(2)個人のルール:安すぎなければ大丈夫

個人側でも、基本的には「簿価」での譲渡が許容されます。

ただし、時価の半分に満たないような極端に安い価格で譲渡すると、「時価で売ったもの」とみなされて税金がかかるケース(みなし譲渡)があるため、適正な価格設定を心がけましょう。

2. 引き継いだ後の計算はどうなる?(耐用年数と償却方法)

法人に資産が移った後は、「法人のルール」にバトンタッチします。

(1)耐用年数は「リセット」されます

ここが勘違いしやすいポイントです。

個人の時の「残り年数」を引き継ぐのではなく、法人が「中古資産を取得した」と考えて、耐用年数を再計算します。これを計算し直すことで、より実態に合った経費計上が可能になります。

(2)計算方法(償却方法)に注意!

実は、個人と法人では「届け出をしない場合のルール(法定償却方法)」が異なります。

資産の種類

法人のルール

個人のルール

建物・構築物

定額法

定額法

車両・備品・機械

定率法

定額法

法人は、車やパソコンなどを「定率法(最初は大きく、徐々に小さく経費にする方法)」で計算するのが基本です。「個人の時と同じ定額法がいいな」という場合は、事前に税務署へ届出書を出す必要があります。

(3)「強制」か「任意」か

個人事業主は、減価償却費を「必ず全額」計上しなければなりません(強制償却)。

一方、法人の場合は「限度額の範囲内なら、いくら計上してもいい」というルール(任意償却)になっています。利益が出ているときは多めに、厳しいときは少なめに、といった柔軟な経営判断ができるのが法人のメリットです。

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