山中潤一郎税理士事務所

法人設立で「社会保険」はどう変わる?

税務3分で読めます

法人設立で「社会保険」はどう変わる?

 

1. 加入する「保険の種類」が変わる

個人事業主は「自分ですべてまかなう」スタイルでしたが、法人は「会社が丸ごと守ってくれる」スタイルに切り替わります。

保険の項目

個人事業主(基本)

法人成り後

医療保険

国民健康保険

健康保険(協会けんぽ等)

年金

国民年金

厚生年金

仕事中のケガ

基本なし(任意)

労災保険

雇用の備え

なし

雇用保険

子育て支援

なし

子ども・子育て拠出金

介護の備え

介護保険(40歳以上)

介護保険(40歳以上)

💡 豆知識:建設業の方は「建設国保」が継続できるかも?

本来、法人成りをすると「協会けんぽ」などへ切り替えますが、建設業の方は一定の条件を満たせば、手厚い「建設国保」をそのまま継続できる特例があります。業界ならではのメリットなので、該当する方は要チェックです!

 

 

2. 「保障内容」が手厚くなる

「法人の方が保険料が高い…」と言われがちですが、その分ピンチの時の保障がかなり充実します。

     病気やケガで休んだら:
法人の「健康保険」なら、仕事を休んでも傷病手当金(給料の約3分の2)が支給されます。国保には基本的にこの制度がないため、大きな安心材料です。

     将来もらえる年金:
「国民年金」だけの個人事業主に対し、法人の「厚生年金」は2階建て構造。老後の受取額がアップするのはもちろん、万が一の際の障害年金や遺族年金も手厚くなります。

     出産・育児のサポート:
出産時に給料の一部がカバーされる出産手当金や、育児休業中の給付金も法人の強みです。

3. 「保険料の計算方法」が変わる

ここが一番の驚きポイントかもしれません。計算の「元になる数字」が変わります。

     個人事業主:前年の「所得」で決まる
「去年は稼いだけど、今年は苦しい…」という時でも、前年の所得ベースで高い保険料が請求されるのがツラいところでした。

     法人:毎月の「役員報酬(給与)」で決まる
決めた給与額(標準報酬月額)に、一定の率をかけて計算します。つまり、自分で役員報酬をいくらに設定するかで、保険料もある程度コントロールできるようになります。

4. 「保険料の負担方法」が変わる(ココが重要!)

最後に、誰がお金を払うのかを確認しましょう。

     個人事業主:全額「自分」で負担

     法人:会社と個人で「折半(半分ずつ)」負担

「半分で済むならラッキー!」と思うかもしれませんが、社長一人の会社の場合、「個人の給料から引かれる分」+「会社として払う分」の合計を、実質ひとりで稼ぎ出す必要があります。

特に、労災保険子ども・子育て拠出金は「全額会社負担」です。法人成り後は、これらを含めたキャッシュフロー(お金の流れ)を考えておくのが、経営を安定させるコツですよ。

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