これだけ効果があるからこそ、税務署のチェックも慎重になります。以下の3つのリスクを必ず頭に入れておいてください。
2024年の法改正により、亡くなる前「7年以内」にされた贈与は、たとえ110万円以下であっても「なかったこと(相続財産の一部)」として相続税の計算に組み込まれることになりました。つまり、健康で元気なうちに、できるだけ早くスタートすることが成功の鍵となります。
親が良かれと思って、子どもの名義の口座を勝手に作り、そこに毎年110万円を振り込んで貯金しているケースがよくあります。これは法律上、贈与が成立していません(贈与はお互いの「あげます」「もらいます」という合意が必要です)。子どもがその口座の存在を知らない場合、それは親の財産(名義預金)とみなされ、将来しっかり相続税が課税されてしまいます。
「最初に『これから10年間にわたって、毎年100万円ずつあげる』と約束して、その通りに実行する」という形をとると、最初の年に「1,000万円をもらう権利を受け取った」と判断され、大きなお金に一括で贈与税がかかってしまうことがあります。
税務署から「名義預金では?」などと疑われないために、客観的な証拠をしっかり残しながら進めましょう。
● ① 毎年「贈与契約書」を作る
少し手間に感じるかもしれませんが、毎年「お互いの合意のもとで贈与を行いました」という証拠になる契約書を作成し、お互いに署名・押印をして保管しておきます。日付も忘れずに記載してください。
● ② 必ず「銀行振込」で行い、履歴を残す
手渡しでの現金支給は、後から証明ができません。必ず「親の口座から、子が普段使っている口座」へと振り込みを行い、通帳に明確な記録を残しましょう。
年間110万円の非課税枠は、正しく使えばこれ以上ない強力な節税対策になります。
大切なのは、「お互いの意思を確認すること」「早く始めること」「通帳や契約書で証拠を残すこと」の3つです。家族の大切な財産をスムーズに次の世代へつなぐために、まずは確実な一歩から始めてみてくださいね。
初回のご相談(60分)は無料です。
税務・経営に関するご相談はお気軽にどうぞ。