山中潤一郎税理士事務所

④家族信託とは

税務2分で読めます

家族信託を活用する5つのメリット

 1. 家庭裁判所が関与しないから、自由で柔軟な対応ができる

将来、認知症などで判断能力が低下したときに備える制度としては、家族信託のほかに「成年後見制度」があります。しかし、この2つには大きな違いがあります。

それは、家庭裁判所(家裁)が関与するかどうかです。

     成年後見制度: 家庭裁判所に申し立てをして後見人を選んでもらうため、選任基準が厳しく、希望通りの人(家族など)が選ばれるとは限りません。また、就任後は家裁への定期的な報告義務があり、財産の使い道も厳しく制限されます。

     家族信託: 家庭裁判所を通す必要がありません。元気なうちに家族間で「信託契約」を結ぶため、誰に財産を託すかを自由に決められ、家族のルールで柔軟に財産を管理・運用できます。

この「自由度の高さ」こそが、家族信託が選ばれる最大の理由の一つです。

 

 

2. 遺言書よりも優先して適用される

実は、家族信託は「遺言書」よりも強い効力を持ちます。

どちらも「自分が亡くなった後に、誰に財産を譲るか」を生前に決めておくことができる制度ですが、もし内容が矛盾していた場合は家族信託が優先されます。

例えばこんなケース

遺言書には「実家は長女に譲る」と書き、家族信託の契約では「実家は長男に引き継ぐ」としていた場合、**長男に引き継ぐ(家族信託)**が優先されます。

「後から書いた遺言書のほうが勝つのでは?」と思われがちですが、家族信託を契約した時点で、その財産の名義は形式的に「財産を託された人(受託者)」に移っています。そのため、後から遺言書でその財産の行き先を勝手に変えることはできなくなるのです。

 

 

3. 認知症による「資産凍結」を防ぐ強力な備えに

親が認知症になって判断能力が低下すると、銀行口座が凍結されたり、実家の売却契約ができなくなったりする「資産凍結」のリスクが生じます。

しかし、親が元気なうちに家族信託を結んでおけば、万が一認知症を発症しても安心です。

     具体的な活用例
子どもに財産管理を託しておけば、親が老人ホームに入所して実家が空き家になった際、子どもの判断で実家を売却できます。そして、その売却代金を親の介護費用や生活費にスムーズに充てることが可能になります。

親の意思能力に関わらず、家族のタイミングで財産を動かせるのが強みです。

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